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一般民事事件[事例: 6]

歯科治療過誤を解決した事例

ご依頼の経緯

依頼者は永住権のあるフィリピン国籍の女性で、日本の歯科医で親知らずを抜歯したところ、その後その部位の感染が下顎や首に広がってしまい(顎下部蜂窩織炎)、呼吸困難等を発症して入院治療が必要となり、その治療費を歯科医師に請求したい、とのご相談でした。

当事務所の対応

依頼者は母国語が英語で、日本語はほとんど話せないため、全て英語で対応しました。

歯科治療の過誤の案件はそれまでも取り扱っていましたので、まずはカルテを入手し、歯科医に過失があるか、また、治療経過を見ながら、どの時点の過失と重症結果との間に因果関係が認められるか、知り合いの歯科医の知見などを参考にしながら検討しました。

また依頼者は、処方された抗生物質が原因と思われるアナフィラキシーショックも発症したため、その症状と今回の下顎炎症との関連性も検討しました。

その結果、今回は抜歯そのものではなく、抜歯後の通院過程での処置及び説明において歯科医師に過失があり、その過失と下顎炎症の間に因果関係が認められるとの判断のもと、歯科医師に治療費と慰謝料の支払いを求める内容証明を送りました。本件では交渉の結果、歯科医師側は過失を認め、訴訟に至らずに示談で解決に至りました。

解決のポイント

歯科に限らず、医療過誤を理由とする損害賠償請求では、訴訟の可能性と、歯科医師や医師側では保険会社が代理して対応することになることがほとんどです。

その場合を想定し、今回歯科医に送った損害賠償を求める書面も、詳細かつ医学的な根拠を示した詳細なものを作成しました。本件ではこれが早期解決のポイントとなりました。

解決事例カテゴリー
離婚・国際離婚相続・国際相続遺言・終活企業法務一般民事事件
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