ご依頼の経緯
当事務所に以前遺言書作成を相談した海外に住む独身の女性が、現地の財産に関する遺言とは別に日本の銀行にある2000万円の預金を日本の某医療機関に全額寄付すること、およびその遺言執行者を当事務所の弁護士とする遺言を遺して亡くなりました。その証人となった現地の友人から、遺言書が当事務所に送られてきました。
当事務所の対応
遺言書を確認したところ、残念ながら遺言書の形式にミスがあり、有効な遺言書とは認められないことが分かりました。
本来はそこで終了ですが、当事務所の弁護士は法定相続人らに連絡を入れ、事情を丁寧に説明し、可能な限り遺言を反映した遺産分割及び遺産の処分をお願いしました。
相続人らは遺言書作成の経緯や背景に理解を示し、女性の遺志を反映した遺産分割協議書の作成を当事務所の弁護士に依頼し、無事に亡くなった女性の遺志と相続人の権利を調和させた遺産分割が実現できました。
解決のポイント
本来の業務の範囲を超え、いわばおせっかいとして相続人らに亡くなった女性の遺志を伝えた熱意が相続人らに伝わり、遺産が活かされました。
ただし、やはり子どものいない独身の方、遺産の使い道に希望がある方は、財産プランニングの一つとして早いうちから遺言を作成することが重要です。
解決事例カテゴリー
離婚・国際離婚相続・国際相続遺言・終活企業法務一般民事事件